「事務」と聞くと、パソコンに向かって静かに仕事をする姿を思い浮かべる人が多いかもしれません。でも、求人票には「一般事務」「営業事務」「経理事務」と、いろいろな名前が並んでいます。経験がないと、何がどう違うのか、見分けにくいですよね。
このページでは、代表的な6つの事務を、公的な職業分類の整理をもとに紹介します。毎日の仕事の例と、求人票で見るところも一緒にまとめました。自分が働く姿を想像するための、地図として使ってみてください。
代表的な6つの事務
事務の仕事は、仕事の内容で分けられている
厚生労働省編職業分類は、職業紹介や求人の募集などで、共通の言葉として使うために作られた分類です。仕事の分け方には約束があり、会社の業種や雇用形態、雇用期間とは関係なく、「仕事の内容」で決めます(ハローワークインターネットサービス「職業分類とは」)。
大分類の6番目が「事務的職業」で、いわゆる事務職はこのグループに入ります(令和4年の改定版・「厚生労働省編職業分類」)。つまり、派遣でも直接雇用でも、毎日する仕事の内容が同じなら、同じ種類の事務ということになります。
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代表的な6つの事務
分類表の区分と、例として挙がっている職業名を、表にまとめます(「06 事務的職業」)。
| 種類 | 分類表の区分 | 例として挙がっている職業名 |
|---|---|---|
| 一般事務 | 034-01 一般事務員 | 総合事務員、大学の研究室の事務補佐員、図書館の事務補助員など |
| 営業事務 | 040-01 営業事務員 | 営業アシスタント、受発注管理事務員 |
| 人事事務 | 033-02 人事事務員 | 求人係、給与係、研修係、福利厚生、労務管理など |
| 総務事務 | 033-01 総務事務員 | 総務係、文書係、株式事務、内部監査など |
| 経理事務 | 038-03 経理事務員 | 会計経理事務員、会計事務員、税務会計事務員、税理士補助者など |
| 貿易事務 | 040-02 貿易事務員 | 通関業務係、輸出入事務員 |
区分と職業名は分類表のとおりです。次の項目から、ひとことずつ運営会社の読み取りを添えます。
一般事務は、特定の分野を専門にせず、いろいろな事務を担当する仕事です。
営業事務は、例に挙がっている職業名(営業アシスタント、受発注管理事務員)から、営業の担当者のそばで、受注や発注の管理をする仕事と読み取れます。
人事事務は、例に挙がっている職業名(求人係、給与係、研修係、福利厚生、労務管理)から、採用、給与、研修、福利厚生など、社員に関わることを担当する仕事と読み取れます。
総務事務は、例に挙がっている職業名(総務係、文書係、株式事務、内部監査)から、文書や株式、監査など、社内の運営に関わる仕事と読み取れます。会社全体を見渡す場面が多い、と考えておくと近いでしょう。
経理事務は、例に挙がっている職業名(会計経理事務員、会計事務員、税務会計事務員、税理士補助者)から、会計や税務に関わる仕事と読み取れます。
貿易事務は、例に挙がっている職業名(通関業務係、輸出入事務員)から、輸出入や通関に関わる仕事と読み取れます。
毎日の仕事は、求人票で確かめる
ここは運営会社の考えです。分類表で分かるのは、区分の名前と、例になる職業名までです。実際に毎日どんな作業をするのかは、職場によって違うことがあります。気になる求人が見つかったら、求人票の「仕事内容」の欄を読み、わからないところは、応募の前に聞いてみましょう。聞くときは、「1日のうち、いちばん時間を使う作業は何ですか」のように具体的にたずねると、答えてもらいやすくなります。
境目はあいまいなこともある
6つは別々の区分ですが、職場の中できれいに分かれるとは限りません。部署の名前や仕事の範囲は、会社によって違うこともあります。会社の規模によっては、1人が複数の事務を受け持つ職場もあるかもしれません。
名前だけで決めつけず、毎日の仕事の中身を確かめることが大切です。
「事務」と付いても、性格の違う仕事がある
分類表の事務的職業には、ここまでの6つ以外もあります。コールセンターや、データ入力、医療事務などです。電話営業のように、勧誘をする仕事も、分類の上では事務的職業に入っています(「06 事務的職業」)。
求人票の職種名が「事務」でも、仕事内容は営業が中心というものがあります。厚生労働省のリーフレットは、営業中心の仕事を「事務職」と表示することを、誤解を生じさせる表示の例に挙げています(厚生労働省「労働者の募集ルールが変わります」)。求人を出す側にも決まりがありますが、読む側も、職種名と仕事内容が合っているかを確かめておくと安心です。
求人票で見るところ
ここからは、公的な資料に書いてある事実ではなく、運営会社の考える見方です。
- 仕事内容の欄で、いちばん先に書かれている作業は何か
- 向き合う相手は誰か(社内の人、取引先、お客様、電話の相手)
- 電話や来客の対応が、どのくらいの割合を占めそうか
- 使うソフトや道具(表計算ソフト、会計ソフトなど)が書かれているか
- 職種名と仕事内容が合っているか
あいまいなところは、応募の前や面接で、1日の流れを聞いてかまいません。
次にやること
- 6つの事務のうち、気になるものを2つ選ぶ
- 分類表(「06 事務的職業」)で、その事務の例になっている職業名を読んでみる
- 次は、パソコンの基本と、無料で学べる場所の記事で、事務の仕事の前に身につけたいことを確かめる
- 迷ったら、このページの下の LINE から相談する
事実確認
確かめた日は2026年10月22日です。出典のページを開いて、次の事実を確かめました。
- 職業分類が、職業紹介や募集で共通に使うために作られたこと。仕事の内容で決め、業種・雇用形態・雇用期間は関係しないこと:「職業分類とは」。
- 事務的職業が大分類の6番目で、令和4年の改定版であること:「厚生労働省編職業分類」。
- 各区分の番号と例示職業名、コールセンターや電話営業、データ入力、医療事務が事務的職業に入っていること:「06 事務的職業」。
- 営業中心の業務を「事務職」と表示することが誤解を生じさせる表示の例であること:厚生労働省のリーフレット(画面で読んだ)。
出典にない運営会社のまとめは、6つの事務の短い説明(分類表の職業名からの読み取り)、「毎日の仕事は、求人票で確かめる」と「境目はあいまいなこともある」の2つの節、「求人票で見るところ」の5項目です。


